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十人十色。。。人の心はむつかしい

十人十色。。。人の心はむつかしい

「十人十色」、人はそれぞれいろいろな考え方を持っているものの四字熟語です。

さまざまな患者さんやそのご家族には、そのご家族の中でしかわからないものがあり、良かれと思って行った行為も判断を誤るとお叱りを受けたり、怒られたりします。何らかの理由で事情をお話しできない患者さんのご家族に、席を外していただいたときは、後から「よく話さないでいてくださいました」と感謝されることが多いのですが、まれに「どうして話してくれなかったのか」と叱られることもあります。心の中で申し訳ないとは思いながらも、どうしても席を外していただかないと、話をしにくい対応が必要なこともあることは事実です。

患者さんのご家族様からも「病気のことは本人に話さないでください」と念を押されることもあります。患者さんも自分の病気に徐々に感づいて、受け入れてくださることが多いです。

昔、千葉大に勤務していたころ、糖尿病を持っておられる方に「糖尿病のお薬を飲まれていますね」と確認をとったところ、その患者さんは「糖尿病などという重症な病気を軽々しく口にするんじゃない!」と怒られたことがありました。人により受け止め方が違うことは理解していたつもりですが、糖尿病で怒られて事は初めてでしたので、甚く驚いた記憶があります。もっともその患者さんは誰に対しても、別のことでも同じように怒る患者さんであることが判明しました。

こういうこともありました。関連病院に勤務していた時です。「ブルガタ症候群」という、致死性不整脈が疑われる男性患者さんに、「詳しい検査をお勧めしますが、どこか紹介先の希望はございますか」と問うたところ、「必要ない」とのお返事でした。勤務先での健康診断で、「要精査」でおいでになった方です。再度念を押しましたが「必要ない」の一点張りでした。勤務先に知られたくなかったようでした。「精密検査を受けることをお勧めします」と伝えて、帰宅させた矢先、ご家族(奥様)から、「なんで紹介状を書かないの!」と怒りのお電話が。。。事情を説明いたしましたが、納得されず怒り心頭の様子でした。

筋萎縮性側索硬化症という神経難病がございます。筋力が緩徐に低下していき、呼吸筋も障害を受けると、呼吸困難になり、人工呼吸器が必要になる難病です。ホーキング博士がその後病期に罹患されていたことはあまりにも有名です。ベーブルースと同じ時代の有名なメジャーリーガーの「ルー・ゲーリック」の名をとって「ゲーリック病」とも称される疾患でもあります。その疾患にかかられた患者さんが、診断、治療方針の決定目的で千葉大学病院に入院されてきました。ご家族の中では、それぞれの意見が違い、それこそ「侃侃諤諤」とした話が持たれていたようです。「どうしましょうか」とご家族の一人に問うたところ、その方は「なにがどうしましょうか、だ!医者なら治せ!」とものすごい剣幕で怒り始めました。聞きますと「どうしましょうか」という問いにかけに怒ったとのことです。私どもがご家族様やご本人様に治療の判断をゆだねることは多々ございます。その方は、「全部医師が決めることだ」という考えの持ち主でした。心配されていたことはよくわかりました。その時は問いかけに対し、謝罪をしました。しかしながら結局その患者さんは、家族内での決断がまとまらないまま、外すことのできない人工呼吸器を装着することになり、千葉大の関連病院から施設へ転院になりました。

当院でもあります。その患者さんはかかりつけの方でした。朝一番に酷い腹痛で来られました。患者さんは腹痛のあまり、意識障害を起こし、呼吸も危うくなったため、緊急性を要する「急性腹症」と考え、初期的な処置をしたのち大きな病院へ救急搬送いたしました。ところがひょっと夕方患者さんが来られました。入院していると思っておりましたところ、検査を拒否して帰ってきたというのです。そして言い放った言った言葉にショックを受けました。「俺は便秘だからトイレを借りれば治っていたのに余計なことをしやがって」とおっしゃられたのです。私は言葉を失いました。良かれと思ってしたことが、患者さんの意向に沿わなかったのです。いくら意識がないと言っても。。。しかしその方にも後日談がああります。同じ腹痛が起きたため、ほかの病院を受診したところ、手の付けられないような癌が見つかり、その後風の便りにお亡くなりになったことを知りました

人の考え方を慮ることは本当にむつかしいものです。

私は医師という仕事は、昔の「陰陽師」に似ていると考えております。夢枕獏氏の「陰陽師」文庫本をアイキャッチ画像にしましたが、陰陽師は「名前を当てて悪鬼退散」をさせます。医師は名前を付ける代わりに「診断をして病気に名前つけ(名前を当て)」、「患者さんに伝え治療をする(可能な限り退散させる)」と思っております。

そしてその思いに、患者さんやそのご家族との間に、できうるかぎり齟齬が生じないように気を付けていきたいと考えております。しかしながら心ならずも、時にそうでない事態になってしまうこともあるのです。

十人十色。百人百様。   人の心はむつかしい。

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