宇宙飛行士の向井千秋先生の講演を聞き終えたところです。「有人宇宙探査を支える医学」という演題名の特別公演でした。向井先生は、宇宙に行くと骨や筋肉が衰え、見かけ上の老化が起こること、宇宙放射線の影響が体を蝕むことに触れて、それらの現象を研究することで、究極の予防医学の研究が出来ることをおっしゃっておられました。さらには宇宙からの地球探査により(宇宙から地球を俯瞰した)、より効率的な感染、汚染の調査ができる可能性についても言及されておられました。われわれ人間をはじめ生物が直面している環境危機、社会的な危機は、人類が引き起こした部分があり、それを同じく人類の叡智によって解決していくことが必要であり、そのためには過去に学んで新しいことに挑戦、これからの探査計画、地球から月へ(何歳まで月旅行ができるか、持病があっても宇宙へ行かれるかなど)、そして火星へ探査を行う計画を進めていくと締めくくっておられました。新しい国際宇宙ステーション計画や、月探査のアポロ計画を継承する形での「アルテミス計画」まで言及されておられました。
宇宙と医学は切っても切れない関係にあります。宇宙環境の変化が、地球にも影響を及ぼし、それらを知ることで医学を知ること、とても素晴らしい公演でした。子供の時から宇宙に憧れを抱いていた私にとっては、なかなか興味深いお話でした。
今後、もしかしたらマスメディアを通して、その公演の一部始終を見ることができるかもしれません。その時はぜひ見逃さないように!