第3波が来ようと致しております。
乾燥する時期、紫外線量の減少する時期に増加して参りました。Go Toが関与している可能性も否定はできませんが、それだけでは説明のつかない増加率です。
ウイルス毒性も強くなり始め、重症化数の懸念もございます。ワクチンの開発が急がれます。90%以上に予防効果があるワクチンの開発に成功したとのニュースがありますが、副作用の懸念もございます。
強毒性のウイルスは、やがて減少していくとは考えられますが(以下をご参照下さい)、冬季のこの時期は油断できません。予防第一です。予防法につきましては当ホームページの「重要なお知らせ」もご覧くださいませ。
また、発熱された方の当院の対応につき、「重要なお知らせ」に記載いたしました。
以下は2020年5月に、ホームページ上に掲載したものの抜粋です。
● 新型コロナウイルス感染症の今後の予想
日本では収束に向かいつつある新型コロナウイルス感染症ですが、懸念される問題が二つあります。
一つは第二波の発生です。
もう一つは予防法、治療法の確立です。
その二つを解決するためには、正確な疫学調査、つまり感染者数(PCR検査陽性者数ではなく)と死亡率、数字を明確にすることや、感染経路、感染形態、潜伏期間、危険因子(どのような疾患、生活習慣の方が罹り易いのか)の解明、感染力、基本再生産数:R0(感染しやすさといえます)、致死率、温度や湿度などの環境因子との相関、遺伝的要因や人種的な違いなどを正確に把握することだと考えます。そして可能であればワクチンの開発、抗ウイルス薬の開発になると思います。最重要課題は重症化するメカニズムの解明であり、それを予防できるあるいは軽減できる対症療法の確立と考えます。
今後収束しても、季節的な感染症として流行することが十分予想されます。インフルエンザのような、季節性流行をきたす可能性(冬季に再流行:第二波の予測をしています)もございます。統計を取るために母集団をやたらに増やすことをしなくてもよいのが統計学の常識です。「1000人くらいの検査数でよい」ということは、「1000人検査をすれば概算で感染者数がわかるから」という意味です。ただし、人口密度の違う地域で複数の母集団での比較検討の必要があると考えます。
検査法についても言えます。PCR検査に代わる迅速診断キットの開発が望まれますが、そのキットにもいくつかの条件が必要です。まず、検査キットに関してですが、1.ある程度の検査の信頼性、2.迅速性、3.簡便性の3要件を満たす必要があります。少なくともPCRと同等か、それ以上の感度が望ましいと考えます。
感染症は同じウイルスでも強い毒性を持つものは、宿主つまり感染する生物(今回の場合ヒト)、を早く殺してしまうので拡散されにくく、一方毒性も比較的弱く感染力の強いものが生き残るという形になります。今後弱毒性が生き残っていくことでしょう。紫外線についての私的見解は、「有効かもしれない」です。夏に向かい紫外線照射量が増えます。紫外線はDNAあるいはRNAに障害をおこし、遺伝子に異常をきたします。遺伝子が正常な働きを行えなくなることは、遺伝情報の破綻を意味します。これは、RNAウイルスであるコロナウイルスにも同様のことが言えると考えます。
直近の研究では、「高い湿度、紫外線、高い温度」の3条件で発生抑制効果があるとの報告がでました。私は温度に関しては懐疑的です。中南米で増えていることは、衛生上の問題を差し引いても、同じ衛生条件の国とは比較にならない多さだからです。
●最後に
ウイルスは一般的に湿度に弱いという性質があります。梅雨に入る湿度の上がったころ、6月くらいにはある程度の収束を見込むことができるのでは、と予見しました。それも、サインカーブを描いて増減し、減衰していくという予測です。実際のところ、5月25日現在では予想通り減衰してきており、自粛解除にまでこぎつけました。しかしながら、これは日本人が清潔好きであることや、自粛要請をきちんと守った結果とも十分考えられます。湿度は関係すると思われ、紫外線は上述のように有効性がある可能性はございます。ただし、これが現実になったとしても、乾燥している地域、地中海式気候のヨーロッパや、アフリカなどでは感染が残存することが懸念されます。また、この先数年間は感染を繰り返すということも十分予想されます。そのため各個人が意識して感染予防に取り組む必要がございます。感染症の早い終息を願っております。